2020/04/12
普段の生活の中ではヒルに遭遇したことのある方は少ないと思いますが、山での渓流釣りやハイキング、川遊びなどで一度は目にした方や噛まれた方もいるかもしれません。
ヤマビルに噛まれた時の対処法や予防策などをまとめたので、みなさんの参考になればと思います。
目次
ヤマビル(山ヒル)とは?
日本本土では陸に住む唯一のヒルです(毒はありません)体の前後に吸盤を持ち、その吸盤から麻酔作用のある唾液を出し、局部麻酔をしながら吸血します。麻酔が患部に効いているため動物は気が付きません。。。
吸血する対象は、動物全般です。これにはもちろん人間も含まれます。
生態
湿気や湿地を好み、直射日光・乾燥・アルコール・塩分を苦手としています。日本の雨季に当たる6月は最も活発に行動します。繁殖期の9~10月には生まれた幼生ヒルを合わせ、個体数が年間で一番多い時期と言えるでしょう。
日差しのある日中は落ち葉や石などの下に隠れているものの、動物の接近は二酸化炭素や熱・振動によって感知するようです。雨の日やその翌日の午前中も行動的です。
樹木の上にもいるようで、動物の接近を感知すると「ぽとり」と落ちてくるようです。
生息域
主に山域での活動が確認されていて、房総半島、丹沢山周辺、鈴鹿周辺の山などが生息域としては有名ですね。特に山間部に流れる河川周辺は、湿度もあり動物も寄ってくるためヒルが出現しやすいと言えます。休憩するために座った石の上や、道を確認するために立ち止まっているとき等に防御の薄い箇所をめがけて這い上がってくるそうです。おそろしい。。。
予防策はあるの?
衣類で予防する
厚手の靴下を履いて首にはタオルを巻く(食塩の濃度が高い食塩水に浸したタオルならなお良い)などし、皮膚の露出を極力避けます。薄手の靴下だとヒルの吸血にあう可能性があります。夏場など暑いのはよく分かりますが、首に巻くタオルは塩水に濡らしたり、厚手の靴下を履くなどして皮膚をなるべく露出しない工夫をしましょう。
市販のスプレーで予防する
通常の防虫スプレーでも十分効果はあり、足や手など体の末端には必ずふりかけるようにしましょう。ヤマビル専用のスプレーもあるようです。※ディート配合の防虫スプレーには注意が必要です。特に生後6か月未満のお子さんには使用してはいけないなど、厚生労働省から使用制限が設けられて副作用もあります。
塩水や酢で予防する
塩分濃度は20%以上の食塩水、酢であれば食酢のような酸性が強めのお酢が効果があるとされています。両方簡単に手に入るものの、衣服の劣化であったり臭いの弊害が懸念されますね。私は食塩水をスプレーに入れて持ち歩くことを推奨します。
噛まれてしまったらどうすればいい?
引きはがしてはダメ!
無理に引きはがすと傷口が広がり、出血量が多くなる若しくは牙が体内に残るといった被害報告もあります。一番有効的な剥がし方はアルコールをかけるor食塩水をかける事のようです。アルコールの匂いにも敏感に反応するらしく、消毒もかねてかける方もいるようです。
ヒルジンをつねって出そう!
ヒルは吸血する際、「ヒルジン」という血が凝固しにくくなる液体も吐き出しているので、患部からヒルを離せたら直ぐにつねるなどしてヒルジンを体の外に出しましょう。
絆創膏で傷をふさぐことも忘れずに!
※応急処置のため、自宅付近のお医者さんに診てもらうことをお勧めします。